左心低形成症候群と子育て日記

子供が左心低形成症候群(HLHS)でした。1歳半でフォンタン手術まで完了し、無事2歳を迎えました。

保育園への病状説明

役所や保育編への病状説明。何度も同じ説明をすることになるので、事前に資料を作成しました。せっかくなので個人情報を伏せて、公開します。コピペしてお使いください。

病名、及び概要

左心低形成症候群と呼ばれる先天性心疾患を持っています。左心低形成症候群は、四つある心臓の部屋のうち、全身に血液を送り出す役割を担う左心室が生まれつき小さいほか、それに付随した大動脈弁狭窄や心房中隔欠損を伴う病気です。出生後の半年で2回の、1歳時に1回の開胸手術を実施しており、現在は在宅酸素を利用し、自宅で生活しています。順調であれば201X年X月で在宅酸素の中止を予定しています。日常生活において、特段の禁忌はありませんが、フォンタン循環・服薬に伴う注意事項はあります。

入院歴・手術歴

  • 201X年01月 XX病院にて出生
  • 201X年01月 YY病院転院
  • 201X年01月 肺動脈絞扼術 開胸手術
  • 201X年02月 バルーン心房中隔裂開術 カテーテル手術
  • 201X年11月 バルーン肺動脈形成術 カテーテル手術
  • 201X年12月 ノーウッド・グレン手術 開胸手術(術後に左反回神経麻痺が発生。2ヶ月ほどで自然治癒。)
  • 201X年01月 バルーン肺動脈形成術 カテーテル手術
  • 201X年02月 退院
  • 201X年02月 カテーテル検査 二泊三日入院
  • 201X年09月 フォンタン手術(フェネストレーションあり)開胸手術(術後に左横隔膜神経麻痺が発生。3ヶ月ほどで自然治癒。)
  • 201X010月 退院

術後の病状

  • 201X年X月の退院後は自宅で生活。
  • フォンタン手術時にフェネストレーションを残したこと、及び左肺動脈狭窄が残っている影響で、現在もチアノーゼは継続。平常時の酸素飽和度は酸素1リットル利用で80台後半。無しの場合は85前後。
  • 在宅酸素を利用。外出時は酸素ボンベを利用。数時間は外しても特に問題はない。
  • 運動制限、水分制限は行っていない。
  • 1ヶ月に1度、通院。
  • 201Y年Y月にカテーテル検査を予定。順調であれば在宅酸素の中止を検討。

発育履歴

  • 201X年11月 首座り 生後5ヶ月
  • 201X年03月 寝返り 生後5ヶ月
  • 201X年06月 離乳食開始 生後7ヶ月
  • 201X年08月 ずりばい 生後9ヶ月
  • 201X年10月 掴まり立ち・お座り 生後11ヶ月
  • 201X年12月 伝い歩き 生後1年
  • 201X年02月 はいはい 生後1年1ヶ月
  • 201X年06月 一人歩き 生後1年6ヶ月
  • 201X年11月 離乳食終了

発育状況

標準的な発育に比べると、入院期間分程度の遅れは感じる。

  • 自分への呼びかけ、簡単な指示(何かを持ってくる)、体の部位の名前、モノの名前は理解している様子
  • 抱っこ・食事・おむつ替えなどの要求は身振り手振りで行う。
  • 発語は少ない。
  • 手づかみ食べ可能。スプーン・フォークは多少使える。
  • コップ、ストローで水は飲める。
  • 積み木・クレヨン・ボール遊びなどは可能。
  • 2歳までに行う予防接種は任意接種も含めて、全て接種済み。
  • 今年度のインフルエンザ予防接種も2回接種済み。

服用薬

朝晩2回、下記の薬を服用。

  • アスピリン(血液をさらさらにする)
  • ワーファリン(同上)
  • ラシックス(利尿剤)
  • アルダクトン(利尿剤)
  • レバチオ(血管拡張剤)
  • エナラート(血管拡張剤)
  • アーチスト(血管拡張剤)

日常生活における注意事項

  • ワーファリンを服用中は納豆・青汁は食べられません。その他のアレルギーはありません。
  • アスピリン、ワーファリンを服用している影響で、出血した際に血が止まりにくいです。擦り傷程度は問題ありませんが、止血処理を入念にお願いします。
  • フォンタン循環は右心室から全身に血を送り、呼吸の圧で肺に血を送っています。そのため、心肺機能は通常の子供よりもかなり弱いです。すぐに息切れなどが起こりますが、その場合はすぐに休ませてください。本人が辛そうでなければ、無理に止める必要はありません。
  • フォンタン循環は呼吸を続けることが大事になるため、息を止めるような運動、遊びは控えてください。水泳は不可です。

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