左心低形成症候群と子育て日記

子供が左心低形成症候群(HLHS)でした。1歳半でフォンタン手術まで完了し、無事2歳を迎えました。

保育園内定&在宅酸素卒業(ただし昼だけ)

久しぶりの更新です。相変わらずチアノーゼは抱えてますが、今年の冬はインフルエンザにもかからず、ここまで乗り切れています。さてフォンタン手術後に、酸素飽和度が今ひとつ上がらなかった(酸素1リットルで78~83くらい)ために、継続となった在宅酸素。日々の生活自体は慣れてもいるので、しばらく続けてもよかったのだが、ここで発生したのが保活問題。なんと今住んでる自治体は「在宅酸素をつけていると医療的ケア児扱い」となり、利用できる保育施設が限られてしまうのです。というわけで、フォンタン手術半年後にカテーテル検査を行ってもらい、無事に在宅酸素卒業の仮免をもらい、保育園の内定まで辿り着きました。以下、このエントリの要約。

  • 在宅酸素してると医療的ケア児扱いになる自治体がある。
  • 保育園選定のスケジュールを意識して、カテーテル検査する必要がある。
  • 逆算すると暖かくなった3月フォンタン。10月カテーテルとかがベスト。

先天性心疾患持つ子の保活問題

ここから先の話は自治体によって対応が変わってくるので、参考程度にお読みください。

事の発端は9月頃。体調も安定してきたので、復職を念頭に役所に相談に。保活問題が取り上げられている昨今ですが、今住んでいる自治体は0,1歳児は待機児童出まくりなものの、2歳児は多少の枠があるとの事前調査済みでした。在宅酸素だけなら、通常の保育園で通えたというWebの情報もあったので、確認しに行くと、窓口では「書類にその旨書いていただければ」程度の対応。 一安心して、書類提出した一週間後に電話連絡が。「担当が話を聞きたいので、もう一度来てください」とのこと。嫌な予感をしつつ、面談すると下記の説明が。

  • 自治体として医療的ケア児用の保育園を用意している。
  • 日中に在宅酸素を行う場合は医療的ケアありと判定している。
  • 4月までに酸素が外れないなら、医療的ケア児枠も併願して欲しい。
  • 通常通所は枠は1名。送迎ありの枠もあるが埋まっている。
  • 医療的ケア児のベビーシッター的な在宅保育は認めていない

「えー」って感じ。いやまあ医療的ケア児用の保育施設を用意してくれるのは良いことなんですけど、枠が1名。しかも気管切開とか経管栄養とかの子供と、在宅酸素だけの子を同じ枠っていうのは……。窓口でゴネても仕方ないので、とりあえず併願で出し直したものの「在宅酸素くらい公立の保育園なら何とかしてくれよ、別にちょっと外れても生死に関わるものでもなかろうに。というか、在宅酸素は医療行為じゃないし!」というのが正直な気持ち。担当者の方が悪いとは言わないが、その辺の境界は「医療従事者のケアが保育のかなりの時間必要とされる」くらいにしてくれないと、納得感はないよなーという思いは拭えなかった。

で、まあ医療的ケア児枠はそれはそれで受け入れ可能かの面談を別途医者含めて行う必要があるらしく、該当の保育園に後日面談に。到着すると面談に来ていた医者は、直接面識ないものの、お世話になっている病院の方。

循環器科の先生に話聞いてきました。元気ですね。酸素外せるか、近々カテやりますよね?」
「あっ、はい。正直、今の状態で医療的ケア児枠使うのはアレかと……。」
「デスヨネー。昼間だけ外すとかもありますからねー。」

まあ病院側もそう思うよなー。という共通認識もあり、何とか保育園決定前に酸素外す方向で、調整することを役所の方にもアピールして、面談を終えたのでした。

カテーテル検査の結果

そんなわけで迎えた1月のカテーテル検査。いやはや体調崩して延期したら、どうなるかわからないので、神経すり減らす日々でした。結論から言うとまずまず良好。

心配していた肺動脈の圧は

  • フォンタン前:13mmHg
  • 退院時:19mmHg
  • 現在:12mmHg。

その他の所見として、

  • 左横隔膜麻痺はほぼ治ってきている。
  • 心臓の動き、弁の逆流などもなし。
  • フェネストレーションを閉じて測ると酸素飽和度は95近いので、肺の機能に問題があるのではなく、フェネストレーションから逃げてる分だろう。
  • とりあえず酸素外してよし。フェネストレーションは成長を見て、そのうち閉じるかも。
  • 左肺動脈はまだ狭いので、バルーンで拡張した。今後様子見てステントなどの介入を考える。

というわけで、まずは日中の酸素を外して、徐々に様子を見ることに。あわせて大急ぎで書類を書いてもらい、通常保育の申請を実施しました。

その後〜保育園内定まで

駆け込みで医療的ケア児枠の取り下げと、通常保育での選考を進めてもらう旨を役所に連絡。結果的に家から2キロ程離れた第6希望の保育園に内定しました。内定した保育園の面談は、これまでの経緯と日常生活における注意事項を伝えて、簡単な検診で終了。今のところ受け入れてもらえそうな気配。4月以降、実際どうなるかは何とも言えないところですが、とりあえず第一歩は踏み出せた感じです。

なお日中に酸素を外した生活についても、特に問題なし。酸素飽和度はバルーン拡張の効果か、少し上がって酸素無しで85~90の間くらい。外出時に酸素ボンベを担がなくて済むようになったのはホントに楽ですね……。